ハンドメイド商品をネットや店舗で販売を始めたのですが、POPや販促物など商品の事をどう説明すればいいのか悩んでます。まず手始めにネットに掲載する時の商品説明の書き方があれば参考にしたいのですが。
こんなお悩みにお答えします。
この記事の内容
- ターゲットを絞る
- 読みやすい工夫をする
- ベネフィットをうまく伝える
ユーザーが商品やサービスを探すのはどういう時だと思いますか?
それは文字通り『何かを欲している』時ですよね。
どうして欲しがるのかというと、そこにいつもあるのは『悩み』なのです。
その『悩み』があるからこそ何かしらの商品を買ったりサービスを受けたりして『解決したい』、それがユーザーの本音の部分となります。
今回は実際にハンドメイド作家として活動を始めた布小物作家のSUNDAY HOLIDAY(@sunday_holiday2019)さんにインタビューできましたので、リアルな作家さんの悩みを聞きながら解決法を学んでください。
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目次
ハンドメイド作家の悩みとは?
それでは今回インタビューにご協力いただきましたSUNDAY HOLIDAYさんです、どうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして、布小物作家をしておりますSUNDAY HOLIDAYと言います、よろしくお願いいたします。
いきなり結論から入って申し訳ないのですが、ハンドメイド作家さんのお悩みっていうのはどういったものがあるのでしょうか?
基本的に『モノを作る』事に対してこだわりや個性などが強く光る方が多いのがハンドメイド作家だと感じていまして、作品にはただならぬ愛情が注ぎこまれています。
たしかに、ハンドメイドマーケットみたいな会場はすごく盛り上がりますものね、ファンも多いでしょうし。
しかし残念ながら『販売する』ということに対してはそれほど積極的でなかったり、不得手だったりするのが実情でもあります。
なるほど、やはり作家さんですからね、それほどマーケティングに長けているとも想像しづらい部分も正直ありますよね。
なので、悩みと言われるとたとえばポップの書き方や商品説明の書き方などは他の作家さんなどのものを見て参考にさせてもらったりして勉強しているので、そのあたりを学べるとありがたいなぁと思っています。
どんなに良い作品であっても『売れない』と続けていけなくなりますからね。わかりました、では今回はそういったポップの書き方や商品説明の書き方について解説していきたいと思います。
ターゲットをしっかり深掘りしつつ理解する
まずはざっくりターゲットを想像します。
・30代?40代?
・女性?男性?
私の作品の場合は布小物が中心なので、どちらかというと女性がターゲットになりますでしょうか。年齢でいうと10~50代ぐらいで、幅広くカバーできる商品が多いですね。
わかりました、では次にお伝えしたいことはターゲットについてなのですが、ターゲットは属性みたいなものなので、それだけでは情報としては不十分なんです。
もっと詳しく知った方が良いということですか?
そうですね、そこから深掘りしてさらに細かくみていくことでユーザーが見えてきます。これを『ペルソナ設定』と言うのですが、このペルソナ設定がマーケティングには非常に重要であり、商品説明の書き方にもつながります。
なるほどですね、ペルソナ設定という言葉は聞いたことがあるのですが、良くは知りませんでした。
おっしゃるとおり、聞いたことがあるという人は多いと思います。ペルソナ設定の方法についてはまた別記事で詳しく解説するとして、とりあえずターゲットを深掘りして出来る限り細かく分類していくことでユーザーを明確にし『何が求められているのか』を追求することが大切です。
商品情報はていねいに分かりやすく書く
ここで言う『商品情報』というのは基本情報のことです。ハンドメイド作家さんですから商品は無形なものではなく、手に取れるものですよね。しかし必ずしも全員が手に取って確かめることができるとは限りません。
そうですね、私がやっているミンネなどのオンラインショッピングなどでは写真や文章で伝えることはできても実際に触れることはできませんから、商品情報は大切だと思います。
たとえば下記のような商品情報は最低限必要です。
・価格
・重さ
・素材
・大きさ
・使用方法
・手入れの仕方
パッと見てわかるような工夫が必要だということですね。
あとは買ってから『思っていたものと違うなぁ』と誤解をまねかない為にも事前にすべての情報を明確にしておくことで、双方にとって余計なトラブルを回避することができます。
商品の価値を伝える
商品情報以外にはその商品の価値を伝えることが大切です。
『この商品の素材は〇〇な高級素材を使用しています』みたいなことですか?
それも大事なことなんですが、どちらかというと『メリット』よりも『ベネフィット』を伝えるイメージが近いかなぁと思います。
『メリット』と『ベネフィット』はどう違うんでしょうか?
簡単にいうと下記のようなイメージが分かりやすいでしょうか。
・メリット ⇒ 理由
・ベネフィット ⇒ 結果
たとえば『枕』を例に具体的に解説するとこんな感じになります。
・メリット ⇒ 『低反発素材なのでふんわりやわらか』
・ベネフィット ⇒ 『首の負担を軽減でき寝起きがスッキリ』
なるほどですね、理由と結果の意味がわかった気がします。この結果の部分を伝えるようにすれば良いのですね。
そうなんです、ユーザーは商品自体が欲しいのではなくて、実はその先にある『未来』に興味があるんです。
私はポップや商品概要には『商品情報』しか掲載していませんでした。もっとユーザーのことを想像すると何を書けば良いか分かる気がします。
続きが気になるような表現にする
先程の『枕』の例を続けていきたいと思うのですが、たとえば『朝、スッキリ目覚めてますか?』みたいなポップはユーザーが見たときに『何のことだろう?』と感じます。
そうですね、商品のことには触れずにその先が気になりますね。
これが『ザイガニック効果』という表現方法です。その時に効果的なのはユーザーの悩みを代弁してあげるような表現にすること。
代わりに言ってもらうことで『そう、そう』ってなりますものね。共感してもらえるとなぜか安心感に変わる気もします。
商品を手にしてもらう以外にもユーザーの目を惹きつけるようなアイテムがあると、より購入へのハードルを下げることができるので、そのアイテムとして商品説明の書き方を工夫するのがオススメです。
読みやすくする
商品説明の書き方ですが、できるだけ分かりやすく簡単に書くようにした方がいいですね。
やっぱり長文の商品説明って読む人は少ないですよね。ポップだと短めにできるのですが、ネットだとつい丁寧に書きたいあまり長くなることがあります。
よっぽどその商品が欲しいと思ってる人か購入意欲がかなり高い人以外はほとんど全文を読むことは無いと思ってもらってかまいません。それぐらい簡潔にまとめる方が多くのユーザーに見てもらえる機会が増えますよ。
短い文章で効果的にアピールするのがやっぱり難しくってどうしても『説明』になってしまうんですよね。
そこで先程ご紹介したような『ザイガニック効果』などのキャッチーなことばを使いながら、商品を使っているユーザーの未来を見せることでターゲティングの層をひとつ上へ押し上げるようにするのです。
あ、あと私が意識していることは『漢字とひらがなの配分』なのですが、これって意味ありますか?
はい、すごく大切です。漢字が多い文章だと読むのに疲れてしまいますので、できるだけストレスフリーな文章になるよう心がけるのはとても良い事ですね。
オリジナルの画像を使う
ハンドメイド作家さんの作品ってやっぱりオシャレだなぁと思うものが多いのですが、写真撮影なども工夫してらっしゃるんですか?
そうですね、できるだけいろんな角度から撮影したりしますね。小物などを一緒に並べてみたり、時には『昼と夜の顔』みたいな感じで普段は見ることができない商品の表情を撮ってみることもありますよ。
それ、すごく良いと思います。ユーザーからすると商品説明の写真ってどことなく面白味に欠けると感じてしまうんですよね。だから意外なアングルの写真なんかあるとすごく楽しくて商品が好きになるんですよ。
より忠実に撮影しつつも、真逆のことを言うみたいになってしまうんですが、カワイく着飾ってる感じも表現したいと思ってるんです。
商品説明に欠かせないのはやはり写真だし、その写真の良し悪しで反応も変わると言っても過言ではありませんからね。特に現代ではSNSの流行に伴って写真へのハードルも低くなりながら撮影テクニックは上がってますので、高品質な写真を見慣れてしまってる感じはあります。
昔は補足的な役目が大きかったかもですが、私たち作家も『写真だって作品の一つ』ぐらいの意気込みでやって良いのかもしれませんね。
そうかもしれませんね、時代の流れにそって販促をかけることは間違っていませんから、商品説明の上手な書き方の一つとして写真の役目は大きいでしょうね。
体験談を書く
商品説明の書き方でとっても大事なコツがあります、それが『疑似体験』です。
疑似体験ですか?それって本物に近い体験をするみたいな感じでしょうか。
まさしくその通りです。本当には体験していなくてもそれに近い感覚を持ってもらえるような『レビュー』を書いてほしいのです。
通販サイトなどでもよく見かけます。『これを使ったら肩こりがラクになりました(50歳 男性)』みたいな表現があるとたしかに『あぁ~、そうなんだぁ。』って納得することが多いです。
仮にその広告を見ている人が肩こりに悩んでる場合はもちろんですが、もっと若い人が同じその広告を見てるとしたらどうですか?ヒットしないと思いますか?
もし両親などへのプレゼントを検討している場合だったら、『50歳代の人には良い物かも』って思います。自分には肩こりの感覚がなかったらそのありがたみは分かりにくいですが、体験談があることでそれが理解できるようになりますものね。
そうですね、商品の特徴はもちろん必要なことで伝えなければいけないのですが、それ以外にもどういうベネフィットがあるのかを実際に使ってもらった体験として書く事ができるとリアリティーが出るのでとても伝わりやすくなります。
私も作品作りとあわせてレビューも聞いておくようにします。
バンドワゴン効果を狙う
バンドワゴン効果って聞いたことありますか?
ん~、ちょっと知らないですねぇ。むずかしい話ですか?
まったくそんなことはないですよ。むしろ良く目にしているんじゃないですかね。
え、そうなんですか。どういう意味なのか教えてもらえますか?
バンドワゴン効果とは簡単に言うとみんなが選んでいるものをさらに他の人も選んでしまうといった現象のことなんです。たとえば『当店人気ランキング』みたいなものを見たことはありませんか?
あ、それは良くみかけますね。スーパーにもありますし、コンビニでも見かけます。そういえばランキングを見て買うものを決める事って結構ありますね。
そうなんです、ヒトは売り上げナンバーワンなどと言われるとそれが欲しくなってしまうものなんですよね。特に目当てのものが無い場合はきっと迷うケースが多いと思うのですが、そういった時にみんなから選ばれているものを選択する、それがバンドワゴン効果なんです。
つまりお店に来てもらってもまだ欲しい商品が決まってるわけではない人が多いから、そういったランキングみたいなものを書いておくと選ぶ基準になりえるってことですね。
はい、その通りです。ただし付け加えておくと過大な評価はやめた方がいいでしょう、逆に信用が疑われてしまいますので。しかし根拠のあるランキングなどは説得力がアップするのできっと商品説明の助っ人になってくれるはずです。
ネットショップはSEO対策も意識する
SEO対策ってご存知ですか?
前にネットショップ関連の本を探しにいったときに目にしたような気がしますが、詳しくは知りません。ネットショップに関係がありますか?
ネットショップだけではなく、いわゆるインターネット検索に大きく関係があることなんです。詳しくは別記事でSEO対策についてくわしく解説していますのでそちらをご覧いただくとして、今回は簡単にお伝えしますね。
SEO対策という本があるぐらいなので、きっと有名なことなんでしょうか。
ホームページやブログ関連の仕事をしている人にとっては切っても切れない大切な対策です。SEO対策とは『検索エンジン最適化』という意味でして、Google検索などで使うキーワードが重要なポイントなんです。
商品説明にもそのキーワードが大切ということでしょうか。
基本的にはネットショップもGoogle検索するといくつか表示されることがあると思うのですが、その時に多くの場合商品名がタイトルとして表示されます。つまり商品名だけだと特徴が分かりにくいケースがあるということなんです。
検索してくれる人にとって分かりにくいということでしょうか?
最終的にはそういうことになりますね。それどころか分かりにくいサイトなどは検索エンジンからの評価も低くなってしまうのです。そうすると掲載順位が落ちてしまい閲覧数が増えず、結果購入率も少なくなってしまうというわけなんです。
ではどのような商品名の付け方が良いのでしょうか?たとえばコインケースの商品名はズバリそのまま『コインケース』ではダメということですね?
はい、その通りです。コインケースに関連するキーワードも一緒に付け加えてあげた方がいいですね。たとえば『星柄おしゃれコインケース(レディース用)』などです。
なるほどですね、どういった商品なのか詳しく書いてみたり、特徴を商品名に付けてみたりすると良いわけですね。これがネット検索した時のタイトルになるということですか。
ネットショップでは多くの人が訪れるわけですから、それだけの中から絞り込む必要がありますので、こういった商品説明の書き方をすることでうまくターゲティングできるというわけです。
【まとめ】商品説明の書き方は常にユーザー目線が大事
今回は商品説明の書き方について詳しく説明してくださってありがとうございました。単に商品の説明だけをすれば良いというわけではないことが良く理解できましたし、すぐに実践できそうなことも多かったです。
それは良かったです、やはり目線をどこへ持っていくかでかなり表現力が違ってきますし、届く範囲も変わってきますからね。誰に伝えたいのか、どんな結果が得られるのか、そのあたりは意識するだけでもすごく良くなると思います。
これからは作品作りとあわせて少しマーケティングも勉強していこうかなぁと思いました。奥が深そうなので大変かもですが、頑張ってみたいと思います。
せっかく一生懸命つくった作品ですからね、より多くの方に届けるためにも、ぜひ商品の本当の良さを伝えていってほしいと思います。今回はインタビューにご協力どうもありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました!!
今回は、以上となります。最後まで、ありがとうございました。